注射の排卵誘発剤
注射の排卵誘発剤
①HMG(ヒュメゴン・ゴナドリール・パーゴグリーン・フェルチノームP、フォリスチム)
注射の排卵誘発剤は外因にゴナドトロピンを直接補充します。
HMGは、閉経期の女性の尿から分離精製されたゴナドトロピンFSH/LHからなります。
このゴナドトロピンFSH/LHを注射によって補充し、卵巣を刺激して排卵を誘発します。このFSHとLHの混合比率によって製剤が異なります。
LHの混在が少ないほど卵巣過剰刺激という副作用が出にくくなります。
フォリスチムは、遺伝子組み換え技術により、LHの混在がほぼ無視できるようになりました。
②HCG
絨毛(胎盤)由来のゴナドトロピンで、FSHと協力して卵胞を成熟させるとともに、卵胞からエストロゲンを分泌させ、排卵を誘発し、黄体を形成させます。
卵胞が十分に成熟している場合は、単独でも排卵を誘発することができます。
黄体機能の促進及び維持作用があり、流産防止にも使われたりします。
HCGは、妊娠に伴って分泌される得意ホルモンである為、妊娠反応にも利用されます。副作用としては卵巣過剰刺激があります。
HMGに引き続き、HCGが投与された場合、卵巣腫大、下腹部痛、下腹部緊迫感、腹水・胸水を伴う卵巣過剰刺激症候群があらわれることがあり、
これに伴い血液濃縮、血液凝固能の亢進、呼吸困難等を併発することがある場合は、ただちに医師に連絡してください。
どちらも筋肉注射ですので、痛いです。特に神経に当たったと思われるような激痛を訴えた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえてください。
繰り返し注射する場合は、左右交互に注射するなど注射部位を変えてください。